三次地方森林組合 様
導入前の問題点
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導入後の変化
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●個別管理のExcel使用により業務が属人化している(森林簿、調査データ、プラン書等) ●Excelから転記・集計で重複作業が発生している ●入力が事務所でしか行えない |
●脱Excelにより業務の標準化がはかれ、ミスを防止 ●いつでもどこでも入力が可能なためテレワークに対応 ●データの一元管理化により知的共有、人材育成へも寄与 |
広島県北部の三次市を中心とした森林約5.3万haの維持管理を行なう三次地方森林組合が、「アイキューブ本家シリーズ」を導入したのは15年ほど前。
間伐や作業道開設など造林作業の原価管理をシステム化したことで、現場ごとの利益が明確になり、運営の健全性をさらに高めた。
その導入効果を、同組合参事の貞廣和則氏は「すべての現場担当者にコスト意識が根づき、自由競争時代にも対応できる組織力がついた」と評価する。
そして、2022年4月には現在の森林組合のメイン事業モデルである「提案型集約化施業」を効率的に推進する新機能を追加した。
一元化されたデータの有効活用で、より迅速で効率的な見積・提案書作成が可能となり、事業完了まで高い透明性が確保できる新たな支援システム導入について、その狙いと効果のほどをうかがってみた。
施業集約化の提案がより重要となる森林組合
現在、森林組合による事業経営は、小規模な林地を面的に取りまとめることで労働生産性の向上をはかり、事業量を確保する「施業集約化」が主流となっている。
貞廣氏:林地の施業集約化には、まず森林の現況を調査し、間伐や作業道開設など事業にかかる経費を算出し、そこに補助金額や伐採木の売上の見積等を計上した「森林施業提案書」を作成します。この提案書で森林所有者へ施業の内容を説明し、契約に至ります。
そして、施業完了時には経費、補助金、売上等の収益から返却額を算出した報告書を提出します。
提案書を作成するための森林簿や調査データ、伐採木の本数や材積など売上の見積となる各種データは、これまで個別のExcelで管理されており、これらの業務フローは属人化が甚だしいままだった。
貞廣氏:出面や歩掛など施業に関わる原価は「アイキューブ本家シリーズ」の導入で事務処理が簡素化され、コスト管理が正確になりました。
しかし、施業プランや完了報告は複数のExcelデータを参照、反映しながら作成するので、担当者のスキルによっては業務効率や品質、正確性にバラツキが起きやすいというデメリットがあります。
施業プラン書作成も脱Excel化で業務標準化を
三次地方森林組合も2度の広域合併と施業集約化事業の伸展により、複数の施業団地を常時設定し、運営するように変化してきた。
複数の作業班が調査プランニングから森林での生産業務、木材の販売、精算と、多岐にわたる業務を年間を通じてシステマチックにこなしていくことが求められるようになってきている。
貞廣氏:実際の施業団地運営は、ひとつの現場が終わる前に次の現場をつくるために動いています。
林地の調査から所有者への提案、契約の締結には数カ月かかることは珍しくありません。伐採木を出荷し、精算等が完了してから次の現場を探していては仕事がない期間が発生してしまいます。
そのため、当組合では新しい現場をつくる森林施業プランナーと、施業がはじまったら現場を管理し、作業班をコントロールするプランナー、施業完了後にコスト分析をして精算報告をするプランナーとに分担しています。
こうした業務分担で、複数のExcelで管理された施業データを転記集計するというのは業務効率化に限界もあり、重複等のミスも発生しています。こうした状況を解決するため、導入済みの原価管理システムと連携した施業プラン支援システムを追加し、複数のプランナーによる業務の標準化を図ろうとしました。
提案型集約化施業が大きく変わる支援システム
こうした狙いから追加された「森林施業プラン支援システムforクラウド」は、森林の基本情報から伐採材の各種積算条件を登録することで、施業プラン書の作成を容易にした。
これまでExcel管理されていた作業日報も、Web入力することで「アイキューブ本家シリーズ」へデータ転送する。
貞廣氏:クラウド対応のシステムとなっているので、これまで事務所に戻ってから入力していた作業日報が、出先からタブレット入力可能となりました。
クラウド化によるタブレット利用は、今後も利便性向上が予想されます。
森林所有者を訪ねて提案の際にプラン書の提示だけでなく、現況写真や使用機材、施業完了の想定など過去の類似現場の実績を示すことができますし、プランナー個人が手持ちのデータでなくても事務所の管理データからも参照できます。
これまでは、かなりのボリュームのペーパーを持参していましたから。
プラン書、施業指示書、日報がWeb管理され「アイキューブ本家シリーズ」と連携した「森林施業プラン支援システムforクラウド」は、本家に入力された売上情報から完了報告書までシームレスに作成できる設計となっている。
貞廣氏:一元管理化されたデータでプラン書から報告書まで作成できるので、プランナーの経験値による業務効率のバラツキも標準化されます。クラウドで共有できるのも、業務分担ごとに蓄積された過去の実績を共有、参照できるため人材育成にも寄与しそうです。
「アイキューブ本家シリーズ」の導入から15年。
原価管理によるコスト意識が根づいたところで、“新しい現場をつくる”見積や提案という、ポジティブな林業へ「森林施業プラン支援システムforクラウド」を活用していきたいと考えています。
お客様情報
会社名 | 三次地方森林組合 |
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事業内容 | 林業 |
所在地 | 広島県三次市東酒屋町1180-2 |
TEL | 0824-64-0123 |
URL | https://www.facebook.com/544828592255266/ |
導入システム | ●原価本家:3ライセンス ●出面本家:3ライセンス ●歩掛本家:3ライセンス ●森林施業プラン/支援システムforクラウド:3ライセンス |
導入事例PDF | 導入事例をダウンロード |